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執筆者の写真yusuke murakami

チャダルトレック① Chadar Trek (インド)



■インド辺境のトレッキング記録(2013年)


チャダルトレック


出発地 ティラドスムド

目的地 ネェラク

総距離 74km


チャダルトレックとは

インド北部のザンスカール地方で凍結した川を歩いて行くという一風変わったトレッキング

「チャダル」とはローカルの言葉で「毛布」を意味するそうで、川全体が凍って氷の毛布が

覆っているように見えるからだとか。


本音を言えば、行動のほとんどが制限されてしまうツアーに参加するよりも綿密なリサーチと情報収集をして1人で荷物を担いでチャダルを踏破したかったが、自分にはそんな冒険家のような胆力はない。

1人で行くのは「チャダルとはどんなものなのか」経験した後でも遅くない。


ということで、インドの旅行会社のウェブページから「チャダルトレック」の申し込みをした。事前に健康診断証明書が要るとのメールがきたのでカトマンズの病院で健康診断をしてもらい証明書を発行してもらう。インドに入国してからツアー料金を振り込み、2月まではインド中を旅して周った。


・2月デリーからレーに飛行機で移動。

空港から出るとデリーとの気温差に一瞬体が固まり、街全体を囲むような険しい雪山が目に入る。

この景色を見ただけでここまで来た甲斐があったなと思う。

真冬のレーは宿がほとんど閉まっていると噂では聞いていたが、本当にどこも閉まっている。

何とか開いている安宿を見つけ投宿。

優しそうなおばさんが1人で切り盛りしているらしく、その表情だけ見ると日本の田舎に来たような錯覚を覚える。


    真冬のレー。荘厳な僧院と雪山、青空とのコントラストが素晴らしい


・レーの市内観光

氷上を歩く際にトレッキングシューズだと滑る上に水が入ってきて危ないらしいので長靴と中古のトレッキングポールを買う。



・夜はツアーのメンバー(ポーターやガイド含む25人ほど)で夕食会を開く。

自分以外は全員インド人。話を聞くとバンガロールでIT系や会計士などの仕事をしている人が多く、今の自分はどちらかというとサドゥーに近いので場違いな感じがした。



・帰宿

室内の気温はマイナス20度なのに暖房器具がないので限界使用温度10度の寝袋にくるまっても全く温まらない。毛布を2重にして寝袋の上から被せて何とか体温が感じられる状態にまで改善した。チャダルの寒さを想像すると少し不安になるが、そのまま何とか寝る。



・翌日ツアー会社のホテルへ移り、そこで一泊(&市内観光)


久しぶりに風呂に入ろうとドアを開けると、風呂代わりとなる巨大バケツのお湯を飲んでいた猫に睨まれる。


どちらにしろ既に何人かのインド人が浸かったお湯だったので、レー&ザンスカール滞在時の風呂は諦めることにする。寒いし汗かかないから全く問題無しである。


少しでも離れるとすぐに寝袋を占領してしまう猫。そもそもなぜホテルの部屋に猫がいるのかも謎である。ひょっとするとこの猫もチャダルトレックに行くつもりなのか・・・



・翌日朝食をとり、全員が揃ったところでバスに乗り、いよいよザンスカール川へ移動

車内に「Om mani padme hum」が流れていて、懐かしい気持ちになる


・インダス川とザンスカール川の合流地点であるニムーに着く

バスを降り写真を撮る。


ターコイズブルーなのがインダス川、奥へ伸びているのがザンスカール川でこの最深部を歩いて行く。

赤い服を着た男がこれから1週間寝食を共にすることになるザンスカール人のガイド



・トレッキング開始地点のティラドスムドまで移動

急坂を下り、ザンスカール川に降りる。高台になっているキャンプ地まで行くが、ところどころ氷が割れていて水が流れているのが見える。

昔はもっと下流部(チリン)まで凍結していたらしいが、温暖化の影響で近年は少し上流部のティラドスムドからトレッキングを開始するのが通常だそうだ。


 バスの屋根の上に載せた荷物を降ろし、いよいよチャダルトレッキングが始まる


テント設営後は氷上歩行の練習、他のトレッカーとの交流を深める。

夜は気温がマイナス30度ほどになるのでちゃんと寝れるのか不安だったがツアー会社がハイクオリティな寝袋と湯たんぽを無料で貸してくれたので非常に助かった。





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